EMUG2023体験記 ~初めての海外出張~
こんにちは!Editorial Manager®(以下EM)サポートの髙橋です。
さて、今年6月に開催されたEMのユーザミーティング「EMUG2023」に参加してきました!個人的には初参加だったので、どんな雰囲気なんだろう?と期待を膨らませながら行ってまいりました。初めて会う開発元のメンバーや海外参加者との交流の様子、そこで聞いたお話をこの記事を通して共有したいと思います!
EMUGとは
EMUGはEditorial Manager User Group Meetingの略で、EM開発元であるAries Systems社(以下、Aries)が開催するイベントです。毎年Ariesの本社があるアメリカのボストンで行われていますが、コロナ禍以降はオンラインで開催していました。そして今年は約4年ぶりに実際に顔を合わせての現地開催でした!海外出版社や学会など、多くのEMユーザが参加しました。
EMUGでは、学術業界のトレンドやEMの機能紹介、今後のロードマップなどセッションが盛りだくさんです。セッションの他にも、いくつかのグループに分かれて現在の機能についての意見や要望を話し合うワークショップもあり、ユーザ同士が盛んに意見交換をしたり、Ariesの担当者に直接要望を伝えたりできる場も設けられています。
EMUGセッションのアジェンダ(一部)
機能拡張について
EMは月に一度バージョンアップを行っており、全ユーザにとってより便利で使いやすくなるように微修正や機能拡張などに取り組んでいます。
また、ユーザがわかりやすく直感的にEMで操作を行うことができるよう、UI(ユーザインターフェース)UX(ユーザエクスペリエンス)の向上にも力を入れています。2022年にはナビゲーションバーや査読者画面のデザイン変更が行われましたが、今回のEMUGのセッションの中でもユーザ目線で使いやすくなるよう拡張に取り組む話が聞けましたのでご紹介します。
デジタルアクセシビリティ
Aries社では、世界的な基準「WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)2.1」に準拠し、障害のある人を含むすべてのユーザにとって利用しやすいシステムを目指し、拡張に取り組んでいます。
その取り組みの一つとして、2023年5月のバージョンアップにより、これまではEM/PMの操作にはマウスやカーソルをあててのクリックが必要でしたが、すべてのボタンやプルダウンがTabキーを用いて操作可能となりました。この拡張により、ユーザはマウスを使わずとも、キーボードだけで操作ができるようになりました。
レスポンシブ対応
現在はPCでのOSやブラウザにのみ対応していますが、将来的にはユーザが閲覧するデバイスに合わせて画面のデザイン・レイアウトの最適化をするレスポンシブ対応を行う予定とのことです。レスポンシブ対応によって、タブレット端末やiPhoneなどのスマートフォン端末でも操作可能となります。この拡張によって、研究者、編集者の方々にとってさらに、いつでもどこでも「EMを持ち運んで」作業がしやすくなると思います。機能拡張について、リリース情報が入りましたら改めてご連絡いたしますので、乞うご期待ください♪
ボストン出張・EMUG参加にあたり
アトラスとしても久しぶりの海外出張・EMUG参加だったので、ここ数年コロナ禍での世界における学術業界の動向や投稿数の増減、AI導入についてなど、EMUGセッションの中だけでなく他の参加者からも生の話を聞きたい!と考えていました。(個人的には初めての海外出張だったので不安はありましたが、話題が尽きないように日本でたくさん質問やネタを考えていきました(笑))
実際に現地で会った海外出版社の方に話を聞いてみると、投稿数についてはコロナ初期に大幅に増加しその後一時的に減少、そして今は回復傾向、といった意見や、医療系ジャーナルではPubMedに掲載されていることで投稿数は増加傾向にあり、さらに学生向けに投稿案内のウェビナー等も行って投稿数を増やすための工夫をしている、という話も聞けました。その他、学術業界におけるAI導入についてや、研究データの透明性におけるEMでの対策についてはこちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
また、EMの姉妹システムである製作・出版工程の進捗管理ができるProduXion Manager(以下、PM)について、EMUG参加者に「PM使っている?」と話題を振ると「I love PM」と手でハートを作ってPMの使いやすさを語ってくれました!(笑)分かりやすいインターフェースで、直感的に操作できることが出版工程をスムーズにしてくれるとのことでした。PMはEMとインターフェースも共通しており、EMと合わせて利用することで投稿~出版工程を一元管理することができるので、I love PMに納得です。(手でハート)
PMについてはこちらでご紹介していますので、是非ご覧ください!
Ariesとアトラス
Ariesとアトラスは、2009年に初めて日本でEMを販売して以来、実に14年の付き合いとなります。普段からメールやWeb会議でやりとりを行い連携をとりながら、日本のユーザの皆様に問題なくEMをご利用いただけるようにサポートを行っています。Ariesとアトラスのパートナーシップについては、こちらの記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。
今回はAriesオフィスにも訪問し、普段やりとりしているAriesメンバーを含め対面でのミーティングも行いました。普段主にやりとりを行っているのはAriesサポート担当者ですが、Ariesオフィスに行った際やEMUGの間もたくさんのAriesメンバーと会って話をすることができました。
「アトラスだよね!?知ってるよ」と普段やりとりをすることがない開発のメンバーからも声をかけてもらうことができ、改めてたくさんのメンバーのサポートの上で成り立っているのだと実感しました。EMUGの参加者の中では、アトラスのメンバーが参加者の中で一番遠方からの参加だったので「日本から来たの!?遠かったでしょう」とたくさん声をかけてもらいました(笑)
EMUG後の交流会にて
最後に
今回の出張では、EMUGのセッションで得たEM・PMの知識や情報だけでなく、世界中の出版社や学会事務局と実際に交流し、普段の業務では得られない現場の生の声を聞くことができて、とても刺激になりました。改めて日本の、ひいては世界中の研究者がより研究に専念できるようにEMやPMを通してサポートしていきますので、ぜひご利用者様、研究者視点でのご意見もお気軽にいただければ幸いです。
おまけ ~EM小話~
EMサポートチームでは、朝礼のちょっとした時間に雑談としてAriesのTwitter(現X)で発信される「Editorial Humors」をピックアップし、どういう風刺がこめられているか?笑いどころはどこか?を紹介しています。今回Ariesのオフィスには、普段私たちが見ているEditorial Humorsがところどころに飾ってあり、本物だ!(?)とプチ興奮しました(笑)
普段サポートしてくれている担当のJeffと本物のEditorial Humors
JeffによるAriesオフィスツアー
それでは、次回のブログもお楽しみに~!(手でハート)