EMUG2024への参加レポート
こんにちは、EMクライアントサポートの瀬谷です。
今回は、2024年6月に開催されたEMUG2024への参加報告をしたいと思います。
EMUG(イーマグ)はEditorial Manager User Group Meetingの略で、EMの開発元であるAries Systems社(以下、Aries)が開催するユーザ会です。詳細は、Ariesのブログ記事もありますので是非ご覧ください。
グループセッション
まず、EMUGの開始後すぐにグループセッションがありました。参加者がランダムに分けられ、EMにあったら嬉しい機能やジャーナル全体の課題をワークショップ形式で相談するというセッションです。海外ジャーナルの編集事務局さんやエディターが抱える問題を直に聞くことができ、沢山の驚きがありました。
例えば、ジャーナルの課題として査読者検索の困難さがありました。あるジャーナルでは、査読者がなかなか見つからないため「EMでは登録されている査読者全員に一気に査読打診する機能は無いのか?」という質問もありました。査読者検索の課題については、新しい「Find Reviewers」の紹介もありました。また、Ariesではマニュアルが不要な直観的で分かりやすいシステムを目指していますが、実際にEMの画面上にどのような案内や画面があればユーザが迷わず操作できるか、というディスカッション等もありました。
ディスカッション内容をまとめたボード
AIについて
昨年のEMUGでもトピックとして挙げられていましたが、やはり研究分野におけるAIの進化・導入は切り離せない問題になってきています。現地では、ゲストスピーカーであるアメリカ数学会の出版部長、Robert Haringtonさんによるプレゼンがありました。著作権侵害や倫理的な問題もあり、セキュリティやガイドラインの策定が注視されている一方で、剽窃検知や校閲など学術業界においてのAI導入のメリットの話もありました。だからこそ、重要なデータへのアクセス制限やセキュリティを担保した運用が求められてきています。
研究不正について
論文の研究不正についてのトピックも大きく取り上げられていました。詳しくはこちらをご覧ください。
機能拡張について
このブログをご覧いただいている皆様に、今後のEMの機能拡張について一部ご紹介させていただきます。
Ariesでは、数年前からUI/UXの改善計画を立てており、各画面の更新を行っています。直近では編集者メインメニューの画面更新などが記憶に新しいかと思いますが、次のUI/UX更新の対象は、ログイン画面の予定ということです。
更に使いやすく、ユーザに寄り添ったシステムを目指していますので、ご意見などがありましたら是非お聞かせください。
新ログイン画面に求める特徴の投票
おわりに
Ariesと弊社は、15年のパートナーシップとなりました。EMも今では、国内約300のジャーナルに導入いただいているサービスとなっています。今後もAriesと連携し、日本のジャーナルに便利に有効にEMを使っていただけるよう精進して参ります。